しんたに医院

尾張旭市 の 循環器内科、一般内科、小児科 しんたに医院

〒488-0035
愛知県尾張旭市上の山町間口3033番5
TEL 0561-55-3577

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病気について

心不全

心不全とは、心臓のポンプとしての働きが低下して、全身の臓器に十分な血液が送れなくなった状態です。高齢者に多い病気であり、我が国の心不全患者の過半数は75歳以上の患者です。原因としては、高血圧、心筋梗塞、弁膜症、心筋症、不整脈などがあります。早期発見早期治療が重要であり、全身倦怠感、息切れ、呼吸困難、むくみ、体重増加などを自覚した際は、直ちに循環器専門医にご相談ください。

 

虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)

狭心症は、心臓の筋肉(心筋)を栄養している冠動脈に狭窄がおこり、運動時に十分な血流を供給できなるために胸痛が出現する疾患です。一方、心筋梗塞は冠動脈の閉塞により、心筋への血流が完全に遮断され、壊死に陥ったもので、より重篤な疾患です。これら虚血性心疾患の診断には、心エコー図検査、運動負荷試験、心筋シンチグラフィー、冠動脈造影検査が用いられます。治療は、禁煙など生活習慣の改善を行った上で、薬物療法、カテーテル治療、バイパス手術などを行います。また、冠攣縮性狭心症と呼ばれる狭心症もあります。この狭心症は冠動脈に動脈硬化性病変はありませんが、夜間安静時に冠動脈が痙攣して起こる狭心症であり、カルシウム拮抗薬による痙攣予防が有効と言われています。いずれの虚血性心疾患による胸痛に対してはニトログリセリン薬の舌下投与で症状が改善しますが、今後の治療方針決定のため、循環器専門医へご相談ください。

 

不整脈

不整脈とは、心拍数や脈拍間隔が一定ではないものです。自覚症状としては動機や脈拍欠損が多く見られますが、脈が遅くなる場合はめまいやふらつき、時に失神が見られることもあります。1分間の心拍数が40回以下になったり、4秒以上の心停止が見られた場合はペースメーカー植え込みが必要になります。高齢者に多い不整脈として、心房細動があります。それ自体は生命に影響を及ぼすことはありませんが、心房内に血栓ができ、脳梗塞などを発症しやすくなるため、血液をサラサラにする薬を飲む必要があります。また、心室由来の頻拍をきたす不整脈には注意が必要です。心室での不整脈の持続は、全身への血液供給が止まってしまう心室細動という重篤な不整脈へ移行することもあります。AEDや電気ショックで不整脈を停止させ、頻拍を予防する薬剤を服用する必要があります。最近では、カテーテル焼灼術といった手術治療も行われています。診断にはホルター心電図による24時間の観察が有効です。

 

末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症、バージャー病)

末梢動脈疾患は、手足の血管が狭くなり末梢組織への血流が低下するために様々な症状(Fontaine分類参照)が出現する病気です。動脈硬化の進展による「閉塞性動脈硬化症」や原因不明ですが喫煙により増悪していく「バージャー病」があります。手足の脈が触れにくくなったり、聴診器で血管雑音が聞こえた場合、ABI(足関節上腕血圧比)検査を行います。ABIが0.9以下の場合、閉塞性動脈硬化症を疑います。治療は病状進行により異なりますが、禁煙を含めた生活指導、運動療法、生活習慣病や血栓閉塞に対する薬物療法、カテーテルによる血管形成術、バイパス手術などあります。しかし、残念ながら既存の治療法で改善が得られない場合は、肢切断も余儀なくされます。特定の施設でしか行えませんが、重症例に対しては体性幹細胞の自己移植による血管新生療法も行われています。

Fontaine分類
Stage 臨床症状
無症状または肢のしびれや冷たさを自覚する
歩き続けると筋肉の痛みにより歩けなくなる(間歇性跛行)
安静にしていても激しい痛みがある(安静時疼痛)
皮膚が欠損して治らない(潰瘍)、黒く変色する(壊疽)

 

高血圧

わが国における高血圧患者数は約4,300万と推定されており、約90%の患者が原因不明の本態性高血圧です。高血圧を放置すると動脈硬化は進展し、虚血性心臓病による胸痛、脳血管障害による麻痺など神経症状、眼底出血による視力低下が起こり、QOL(生活の質)は低下します。診察室血圧140/90mmHg(家庭血圧135/85mmHg)以上は高血圧と診断され、減塩、運動療法、薬物療法による降圧治療が開始されます。当院では、上腕カフ血圧計を用いて測定された家庭血圧による管理を推奨しています。

 

糖尿病

健常者では、食後の血糖値上昇に伴い、膵臓のβ細胞からインスリンが分泌され、約2時間で空腹時の血糖値へ戻ります。一方、糖尿病患者では、インスリンの分泌低下やインスリンに対する抵抗性があるため、慢性の高血糖状態を来します。高血糖による症状としては、口渇、多飲、多尿、体重減少、体力低下、全身倦怠感が見られます。合併症としては、網膜症・腎症・神経障害のみならず、動脈硬化による全身の血管障害を来します。治療指標として、過去1-2ヶ月の平均血糖値を反映するHbA1C(糖化ヘモグロビン)が有効です。

 

脂質異常症

コレステロールには善玉と言われるHDLコレステロールと悪玉と呼ばれるLDLコレステロールがあります。LDLや中性脂肪が高いだけでなく、HDLが低くても動脈硬化は進展するため、2007年日本動脈硬化学会は高脂血症から脂質異常症に名称変更を行いました。高カロリー高脂肪食や運動不足など生活習慣の乱れが原因となるだけでなく、日本人では500人に1人の頻度で遺伝性の脂質異常症が見られます。脂質異常症はsilent disease(静かなる疾病)といわれ、自覚症状がありません。動脈硬化が進展し、心筋梗塞や脳血管障害などを発症して初めて動脈硬化に蝕まれている自身の健康に気づきます。そこで、採血で脂質異常症が見つかった場合は、専門医に相談してください。まずは食事療法や運動療法を開始し、それでも改善しない場合は薬物療法(スタチンなど)を併用しましょう。